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Five Minutes Won't Cut It Chapter 1

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「普通三分だろ、三分。五分って長すぎだろ」

「何がっすか」

「いいか? ウルトラマンだって三分で怪獣をやっつけてんだぞ。なのに五分もかかってどうすんだよ」

「だから、何がっすか」

 俺が辟易としながら訊ねると、安孫子(あびこ)さんは口を尖らせて、「あれだよあれ」とテーブルを指差した。テーブルの上には、食べかけのインスタントのカップうどんが置いてある。

 あのインスタントうどんのテレビCMを昨夜見たなぁ、と思い出す。「麺のコシが変わりました」と起用されたタレントが、腰を可愛く左右に振りなら踊っていた。でも、うどんのCMはだいたい「コシが変わった」と謳っている気がする。毎回うどんのコシが変わるのなら、俺たちは今まで中途半端なものを食べさせられていたのかよ、といつも不信に思ってしまう。

 俺が「ごめんなさい、もうしません」と言うと、同棲中の彼女である葵(あおい)は「そのセリフは聞き飽きたんですけど」と怒る。うどんのCMも怒られればいいんだ、と現在の状況下で、全く関係ない不満を抱いた。

「うどんが三分だったら、間に合ったんだ」

 安孫子さんが鼻息を荒くし、俺に言う。眼前に安孫子さんの顔があるので鼻息が俺にかかり、不快感を覚える。俺は眉間に皺を寄せながら、「静かにしてくださいよ」と自分の唇に人差し指を当てた。

 リビングの扉が開かれ、住人が帰ってきた。俺と安孫子さんは潜水中であるかのようにぴたりと息を止め、クローゼットの隙間からリビングを窺う。

 逃げ足には自信があるが、今は動くことができない。

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About Five Minutes Won't Cut It Chapter 1 novel

You're reading Five Minutes Won't Cut It by Author(s): Kisaragi Shinichi, 如月新一. This novel has been translated and updated at LightNovelsOnl.com and has already 777 views. And it would be great if you choose to read and follow your favorite novel on our website. We promise you that we'll bring you the latest novels, a novel list updates everyday and free. LightNovelsOnl.com is a very smart website for reading novels online, friendly on mobile. If you have any questions, please do not hesitate to contact us at [email protected] or just simply leave your comment so we'll know how to make you happy.